肩関節の可動域制限(内旋・外旋)に関与する因子

こんにちは。柔道整復師のPMS(@PMstaffBlog)です。
今回のブログでは「肩関節の可動域制限に関与する因子」についてまとめたいと思います。

肩関節の基本構造

肩関節は主に3つの骨(上腕骨・肩甲骨・鎖骨)3つの解剖学的関節(肩甲上腕関節・肩鎖関節・胸鎖関節)2つの機能的関節(肩峰下関節〔第二肩関節〕・肩甲胸郭関節)からなります。

解剖学的関節;滑膜や関節包が存在する関節
機能的関節;解剖学的関節の機能を補助する関節

肩関節の筋群

肩関節には様々な筋肉の起始停止があります。
肩関節は不安定な構造をしているためローテーターカフが非常に大切な役割を担っています。

ローテーターカフとは後方の「棘上筋」「棘下筋」「小円筋」、前方の「肩甲下筋」を総称したものです。

肩甲上腕関節は不安定な骨性構造の上に成り立っているため、安定性を維持させるためにも「棘上筋+棘下筋+小円筋≒肩甲下筋」が必要になってきます。

肩関節の可動域(内・外旋)と動域制限に関与する因子

肩関節の内旋・外旋には1st・2nd・3rdと運動方向があり、どの運動方向に可動域制限があるのかによってその制限因子が変わっていきます。

運動方向関節可動域制限因子
1st外旋肩甲下筋上部
大胸筋鎖骨部
棘上筋前部
1st内旋棘上筋後部
棘下筋横走部
2nd外旋肩甲下筋下部筋
大胸筋肋骨部・腹部
大円筋
広背筋
2nd内旋棘下筋斜走部
小円筋
3rd外旋肩甲下筋下部筋
大胸筋肋骨部・腹部
大円筋
広背筋
3rd内旋棘下筋斜走部
小円筋


運動方向に対して制限因子として可能性のある筋、関節包・靭帯をまとめました。

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